オーバーホール
オーバーホールとは?
オーバーホールとは、ムーブメントの分解掃除の事です。経年劣化などにより歯車の磨耗や潤滑油の劣化・乾きなどが発生し、時計の精度や持続時間などが悪くなります。
定期的にオーバーホール・磨耗品の交換などをする事で時計のコンディションを維持し末永くご使用する事が出来るようになります。
オーバーホールを行わないとどうなるの?
一般的に機械式のムーブメントの場合は、3~4年に1回のオーバーホールが理想とされています。クォーツ時計も機械式ほどではありませんが定期的な点検は必要です。放っておくと経年劣化、汚れや微量な水滴が原因による錆により時計の寿命が大幅に短くなります。それだけでなく損傷を長く放置することで修理が長期間になる、パーツ交換によって費用が高額になる恐れがあります。
料金
ブランドや商品により異なるため、正確にはお見積もり後のご回答となりますが、以下のおおよその価格と日数をご参考ください。
クォーツ | 3針 カレンダー | 価格:2万円〜 期間:1ヶ月〜 |
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クロノグラフ・多機能 | 価格:3万円〜 期間:1ヶ月〜 |
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自動巻き | 3針 カレンダー | 価格:3万円〜 期間:1ヶ月〜 |
クロノグラフ・多機能 | 価格:5万円〜 期間:1ヶ月〜 |
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※パーツ交換を要する場合は、別途費用が発生します。
作業工程
1.点検
受入時の状態を確認します。時計の動きや精度、リューズ操作やボタン操作などケース・ガラス・ブレスのキズチェック。
2.ムーブメントを取り出す
傷付けずに裏ブタを開けることができる専用オープナーで裏ブタを開け、ケースからムーブメントを取り出します。
3.分解
ムーブメントをひとつひとつ分解し 歯車の磨耗など部品の交換が必要か確認しながら進めていきます。
4.洗浄
パーツが紛失しないように専用の網カゴに入れ洗浄します。
ケース・ブレスはブラッシングにて表面の汚れを取り除き、超音波洗浄機にてケース・ブレスの洗浄。よく乾燥させます。
5.ムーブメントの組立て
組上げるパーツを30倍の顕微鏡にて微量なゴミが付着していないか確認し、組上げて行きます。各パーツの注油は種類や量が有るので 適切に注油します。
6.タイミング調整(精度調整)
組上げたムーブメントを精度テスターにて測定し、緩急針の調整をし精度を調整します。
7.ケースにムーブメントを取り付ける
ケース・ガラス内側にホコリが無いか確認・除去します。
ムーブメントにダイヤル・針の取付をして、ケースに入れ、裏ブタパッキンにシリコングリスを塗布し 裏ブタを閉めます。
8.防水テスト
水を使わない防水試験機にて安全に防水性能の試験を行います。
9.ランニングテスト・完成
自動巻テスターを使い、実際の時差の確認やカレンダーの動きなどの確認をし、最終調整。問題が無ければ修理完了となります。
オプション 新品仕上げ
ケースや裏ブタ、ブレスレットをポリッシングと洗浄し新品のように仕上げます。オーバーホールと一緒にご依頼いただくとセット価格で非常にお値打ちです。 新品仕上げとは